善光寺地震170年知って備える 7日講演会と法要 2017/05/01の信濃毎日新聞に掲載されました(2017/5/1)


善光寺地震170年知って備える 7日講演会と法要 2017/05/01の信濃毎日新聞に掲載されました

 1847(弘化4)年5月8日(旧暦3月24日)の善光寺地震から170年の節目を迎えるのに合わせ、犠牲者が多数出た善光寺街道・稲荷山宿のあった千曲市稲荷山で7日、講演会が開かれる。千曲市と、市民有志でつくるまちづくり団体「稲荷山町くらしと心を育む会」の主催。塚原弘昭・信州大名誉教授(地震学)が稲荷山が大きな被害を受けた要因について話す。犠牲者供養の法要もあり、参加者を募っている。
 善光寺地震は、善光寺平を中心に発生したマグニチュード(M)7・4と推定される直下型の大地震。同会によると、稲荷山宿も建物の倒壊や火事で壊滅的な被害を受けた。ちょうど善光寺御開帳の期間中の夜間に起きたため、住民284人のほか、稲荷山宿に泊まっていた参拝客ら旅人180人が犠牲になった。
善光寺地震の全体の被害は諸説あるが、犠牲者数は8千人を超えたとされる。
 塚原名誉教授は「稲荷山地域の、善光寺地震による震災と将来の大地震による震災予測」と題して講演。稲荷山に大きな被害が出た要因に、2階建てなどの家が密集していたことを挙げ、地震を起こした断層南端の延長線上に位置することから、地下の断層が
ずれたかどうかにも触れる。
 稲荷山には、善光寺地震後に新たな地震や火災に備えて建てられた土壁やしっくい塗りの重厚な商家が現在も残っており、2014年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。稲荷山町くらしと心を育む会事務局長の宮坂勝彦さん(69)=千曲市稲荷山=は「稲荷山の出発点は善光寺地震だったと言える。地震はいつ起こってもおかしくなく、節目ごとに思い返す必要ルある」としている。
 育む会主催の犠牲者供養は、荒町湯之崎地区に立つ善光寺地震犠牲者供養碑を午前9時から参加者が各自でお参りした後、同9時半から近くの長雲寺で行う。講演会は同10時半~正午、稲荷山公民館で。参加費500円(資料代など)。問い合わせは宮坂さん(TEL 090-4715-3981)へ。





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